聴き比べ TESTAMENT “The Legacy”

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20221112

長年音楽好きでいる弊害なのか、同じアルバムを複数枚所持する事が私には当たり前になっている。

レコードとCDだったり、CDだとオリジナル盤とリマスター盤とか、はたまたリマスター違いだったりとか色んな場合あるけど、傍から見てるとかなり異常な事に思えるらしい。毎度のウチの妻曰くですがw

まあ、こういうのも「沼にハマってる」と言うんだろうけど、やっぱり楽しいねえ!

と言う事で今回はベイエリア・スラッシュの雄、TESTAMENTのデビュー作”The Legacy”をネタにしよう。

写真にも撮った通り、私は本作を、

・リリース直後(1987年)に買った輸入盤レコード
・大学生の頃(1990年代前半)に買った輸入盤CD
・2011年の”Tower To The People”リマスターCD(タワー・レコード限定リリース)

…の3枚所持しておりますが、本作のオリジナルCDの音って、まだ時代的にマスタリング技術が発展途上だった故なのか、聴いててストレスな音と言うか、なんか「ガツン!」と抜けて来ない音なんですよね…。

ざっくり言えば「コンプかけ過ぎ!」な音と言いましょうか。

(「コンプ」は「コンプレッサー」というエフェクターの略称ね。ミックス(トラック・ダウン)やマスタリングで必須の機材ですが、どういう効果をもたらすか等の詳細はWIKIとかでどうぞ)

なんか、ドンシャリ系の迫力を出そうとコンプかけたものの、やり過ぎてしまったのか、むしろ音が後ろに引っ込み気味になってしまった様な、そんな惜しさを感じてしまう音なのよ。

それからすれば2011年リマスターは非常に健闘した仕上がりだと思う。んだけど、これってオリジナルCDをマスターにしたリマスターだと思うのよね(各曲のタイムを照会してみてもほぼ同じだし)。

で、オリジナルCDの音がここまでコンプ強い場合、音量アップすれば迫力も増すかと言うと、それは中々難しかったりもする。音量上げた分コンプのモコモコ成分やムチムチ感も一緒に大きくなって来るので、迫力ある聴こえ方に必要な成分(音の芯になる中域辺りの帯域とかね)は抑え込まれたままなのよね。なので、抜けはイマイチのまま音量だけがデカくなった、「天井の低い音」って言うとイメージしやすいかな?音が伸び切る前にグッと頭を抑え込まれてる様な、息苦しい音になってしまう場合があるのよね。

そんな事も踏まえながら2011年リマスターを聴いてると、音量アップに伴ってモコモコ成分もデカくなってしまったので、それを抑えるのに低域を泣く泣くカットせざるを得なかった様なバランスにも思える訳です。まあ、実際の処は知る由も無いので、あくまで個人的な妄想ですが、こういう音って興味もそそられるんだなあw

そこでね、「そうだ、レコードの音をマスターにして自分好みの音も作ってみよう!」と思い立ち、レコードを引っ張り出した訳ですよ。

けど、このレコード買った当時も「なんか、こじんまりとした音やなあ…」って思いながら聴いてた記憶があるので、元からコンプは強めな音だったんだろうなと予想しつつ久々にレコード聴いてみましたが、やはりコンプそこそこ強かったねw

しかしレコードとCDは根本的に音の質感が異なるので、今回はレコードならではの柔らかめな音の方がゲイン上げやEQの効きも良く、色々と楽しめてます。

まあ、興味無い人には理解してもらえないであろう趣味とは重々承知してますが、こういう作品って、ほんと気になって放っとけないですねw

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